坪単価とは

「坪単価」よく耳にする言葉ですが、この言葉の意味を誤解している方が多いように思います。
たとえば、40坪の家を建てるにあたり、坪単価を50万円とした場合、家を建てるのに必要な
お金は40坪×50万円で2000万円ではないのです。
坪単価とは建築本体工事にかかる金額を建物の坪数で割ったもので、総工費のことではありません。
建築本体工事も、業者によりその範囲は様々ですが、建替えの場合は必ず発生する「解体工事」や
水道管を家の外でつなぐ「屋外給排水設備工事」、さらにはグレードにより大きく金額が変動する
「システムキッチン」、「照明器具」なども建築本体工事には含まれない場合がほとんどです。
また、駐車場や門扉、塀などの「外構工事」もほとんどの場合含まれません。
これらは「別途工事」として計上されます。

ハウスメーカー等の案内で、「坪○○万円」と謳っている宣伝広告を見かけますが、
工事内容、仕様(グレード)、工事範囲など、総工費を予測する材料が不足しすぎているので、
専門家であっても高いか、安いかの判断は難しいといえるでしょう。

坪単価とは本来、「いくらで建築します」と提示するものではなく、「この敷地にこの条件を
満たして、この工事範囲で建築をすると総工費÷坪数で、○○万円が坪単価となります。」と
提示すべきものなのでしょう。